吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人の「アルバイト列伝」を日々発信。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。今日のテーマは「団塊の世代・人生相談大会⑧「家族から相手にされない元高校の校長」」です。恒例の人生相談大会。吉田ゴンザブローがあなたのお悩み解決いたします!
家族から相手にされない元高校校長
相談者:中川省蔵(62歳・私立高校非常勤講師)
つい最近まで、市内でも有数の進学校で校長を務めていた者です。
定年後、家族から相手にされず、悲しい思いをして生きております。
私は、平の教員時代から、とにかく教育熱心な男でした。管理職になってからは若い教員を 叱咤激励し、育ててきました。
完璧ではないものの、私のやり方は間違っていなかったという自負があります。
さて、私は一線を退き、今は週3日ほど、私立高校の非常勤講師をやっています。
定年後は、のんびり過ごし、妻と旅行に行ったり、独立した息子達とゆっくり酒でも酌み交わそう考えていたのですが、どうも私はあまり好かれていないようです。
妻は、ご飯の支度はしてくれるものの、ほとんど口をきいてくれず、息子達は、全く近寄りもしません。
私の何がいけないのかわかりません。私は、30年くらい前の教え子からクラス会に呼ばれるなど、生徒から愛される教員でした。また、校長時代も部下が毎週うちに遊びにくるなど、人望が厚い上司であると心得ておりました。
ところが、今は孤独でどうしようもありません。
こんな自分がみじめで、恥ずかしい話ですが、一人布団にかぶり泣いてしまいました。
吉田ゴンザブローさん、私は今後どうやって生きて行けばいいでしょうか。
吉田ゴンザブローの回答
62歳の元校長さんよ。
くだらない質問ですね。
今後どう生きたらいい?
知るか、そんなもん。電話しておかんに聞けや!
そんな言葉がついでてしまうほどくだらない悩みです。
62歳の現在、自分がなぜ嫌われているか理解できないじてんで、手の施しようがありません。そもそも、校長先生を務めていたあなたに、どう生きるべきかなど教えることなどできないでしょう。
ですが、なぜご家族に嫌われているかは明確に説明できますので、よろしかったら聞いてください。
まず、元教員ってだけで、普通の人と比べてかなり的外れだということを自覚すること。「全く近よりもしない」というあなたの息子さんは、ある意味常識人であり、正しく育っているということでしょう。
そして質問の文面を見ていて思いますが、自慢ばかりしているところがいけ好かない。
「市内でも有数の進学校で校長を務めていた者」、「教育熱心な男」、「管理職になってからは若い教員を 叱咤激励し、育ててきました」ここからして気持ち悪い。
ついつい自分を売り込んでいくタイプは、自分に自信がない証拠ですし、そもそも人から好かれるはずがありません。
昔の教え子からクラス会に呼ばれることや、現役時代部下が遊びにきていたことを、人格者であることの指標にしているようですが、そもそも上下関係が明確な状態での人間関係とフラットな関係をいっしょに語っている時点で論外としか言いようがありません。
しかし、「一人布団にかぶり泣いてしまいました」とあるところから、謙虚な一面もかいま見られ、ここに何かチャンスがありそうな気もします。
ひょっとして、あなたは変われるかもしれない。
あとは、ご自分で考えてみてください。
ただ、これだけは言えますが、私立高校の非常勤講師は辞めるべきです。一度教員という特殊な世界から離れ、自分という矮小な存在を客観的に見つめ直す必要があるでしょう。
例えば、ガードマンのアルバイトでもやって、現場の作業員と猥談などを楽しめるようになったら、あなたは妻や息子に好かれるオヤジになれるかもしれない。
健闘を祈ります!
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