吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト列伝」を毎日発信している。サラリーマン時代は経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは、「団塊の世代列伝 ゲイのゲームセンター店長の話」です。
高校生の男の子を睡眠薬で眠らせ犯すオジサンがいた
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
サラリーマン時代は、よく転勤した。
昔、とある田舎に単身赴任で住んでいたことがあったが、あまり田舎すぎて休みの時はやることがなく、個人商店のゲームセンター(ベンダーショップともいつてたな)で、コインゲームをやって時間を過ごしていた時期がある。
25年くらい前だ。
そこの経営者で店長兼任の、マナブちゃんというオジサンと仲良くなって飲みに行くようになった。
マナブちゃんは、俺と同い年の昭和24生まれ。独身で、あとでカミングアウトしてくれたが、ゲイだった。
いつも顔が傷だらけだったので、わけを聞いたら、「殴られた」と。
詳細を聞いたところ、若い男の子(高校生くらい)が大好物で、目をつけた子にはタダでゲームをやらせて、それで懐いてきたら、飲み物に睡眠薬を入れて寝かして、隣接している事務所に連れてっておかすという、まるごと犯罪行為をやっていたのだ。
「途中で薬が切れて、相手が抵抗してきて、殴られるんです」
喧嘩の弱いマナブちゃんだったが、全く懲りないオヤジで、お気に入りの子はできると同じことを何度もやっていた。
町でも有名な、小悪党だったが、なぜか俺と気が合い、週に1回は飲みに行っていた。
俺はその町に赴任してから2年で異動の事例が出たので、マナブちゃんとは、それ以来会っていない。
引継ぎや引っこしの準備で、最後のお別れの挨拶もできずじまいだった。
マナブちゃんは、その数年後、逮捕され、ゲームセンターはつぶれてしまった。
昔はよかったという気はないが、平成の0年代はまだまだ、牧歌的というか、そういった変人が生きていける懐がこの国にはあったような気がする。
マナブちゃんはまだ生きているのだろうか。
久々に会いたくなったよ。
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