吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト列伝」を毎日発信している。サラリーマン時代は経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは「くず芸人ならぬくず老人 これぞ老害 早く金返せ!」です。
くず老人・千葉郁男に8万円貸して逃げられた話
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
最近流行りなのか、空気階段・もぐらや岡野陽一みたいな多額な借金をしていることを売りにしている「くず芸人」が小ブレイクしている。
まあ、芸人なら芸風で済まされるが、これが老人アルバイターとなればしゃれにならない。
弁当工場でいっしょに働いていた千葉郁男(62歳)は、もぐらや岡野に負けず劣らずのくず野郎だ。
結論から言って俺はヤツに8万円貸しているが、逃げられた。
つまり、踏み倒されたのだが、悔しくてしょうがない。
去年の夏、バイトのかえりしな(午前4時)、俺に近づいてきて、お金を貸してほしいと頭を下げた。
「妹が死んだ。お金がない。仕事も1週間休まなければならないが、時給労働者の身分だから、そのぶん無収入だ。8万円ほど貸してほしい」
泣きべ顔の千葉を見ていたら、いてもたってもいられなくなり、家に帰って8万円をもってきて貸してあげた。
「借用書を書きます」と言ってきたが、人のいい俺は黙って貸してしまった。
千葉は、妹の初七日が過ぎてからバイトに戻ってきたが、そこから明らかに休みがちになっていた。
「妹が死んで落ち込んで、心を病んでいる」とのことだが、真偽は定かでない。
そうこういっているうちに、バイトに来なくなった。
無断欠勤が続いたあげく、辞めてしまった。
いわば、「飛ぶ」といったやつだが、携帯も全くつながらない。
お金を借りたのは俺だけではなかった。
総勢12人から借りた総額は70万円を超えているという。
ある意味すごい。
くず野郎でありがちな、人当たりのよさにみんなコロっとやられてしまったのだ。
悔しいが、連絡が取れないのだから、もうあきらめるしかない。
餞別やったと思って許してやらー。
そういえば、千葉のアパートに一度遊びに行ったことがある。
一人暮らしのわりに千葉の部屋はかたづいていた。
本棚の中に五木寛之の「他力」という本があった。
他力ねー。
他人の力を借りる天才だよ。千葉は。
まさか、五木寛之先生も、お金をだまし取るために参照されているとは夢にも思っていないだろうね。
いやー、それにしても8万円は痛いよー。
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