吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人の「アルバイト列伝」を日々発信。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。今日のテーマは「シニア・団塊の世代暇つぶし列伝「ボール・ストライクゲーム」」です。
老人アルバイターのヒマつぶしは「女性の品定め」
俺のバイト先のひとつ、スポーツクラブ会員専用駐車場。
コロナですっかり客が減っちまったけど、コロナ前から昼間のスポーツクラブは、ヒマでけだるい時間が流れている。
そんな時は、眠気との闘いになるのだが、俺には秘策がある。今回はないしょで教えてやるぜ!
眠気防止のために俺がお勧めしているひとり遊び。それは、「女性の品定め」を野球に例えたプレイ。
名付けて「ボール・ストライクゲーム」だ。
何のことだかわからないだろう。ルールを説明する。
老人ひとり遊び「ボール・ストライクゲーム」とは?
「ボール・ストライクゲーム」のルールを説明しよう。
まず、人通りの多い場所であることが大前提だ。
これは、いわば野球と女性の品定めのハイブリッドゲーム。
野球は攻守を交互に行い闘うが、このゲームは守備側にしかつかない。
自分はピッチャーであるとイメージしてほしい。
道行く女性が好みのタイプであれば、「ストライク!」と心の中で叫ぶんだ。それで、3人好みの女性が来たら、「ストライク、アウトーーー!」となり1アウトとなる。3アウト取れば次の回へ進める。
9回を投げ切って、はじめて試合終了できる。どっちが勝ちとか負けとか関係ない。とにかく3アウトを9回取らなければ試合が終わらない。最低でも27人好みの女性が通過しなければ試合は終われない。
簡単なようで、これは難しいぞ。
例えば、立て続けに2人好みの女性が来て、2ストライクだとしても、続いて4人好みじゃない女性が通過したらフォァボールとなる。そして次のバッターと対戦する。とにかく「3ストライク、アウト」を3回とれなければ、永遠に次のイニングに行けないのだ。
もちろん、これは仕事をしながらのプレイだから、自分のペースでできるものではない。
これを真剣にやってみろ、眠気なんて一気にふっとぶぞ!
俺は妥協が嫌いだから、試合を終わらせたいから好きでもない女性が来ても「ストライク!」と叫ぶことはぜったいにしない。
だから、いつか1ゲームに4時間20分かかったことがあったよ。
こんなこと、女性に知られたら怒られそうだね。女性蔑視だってね。それか、「キモイジジイが女性の品定めなんかすんなよ」なんて言われそうだ。
しかし、そんなお叱りなど気にも留めないよ。
年寄りじたい、日々「蔑視」され続けてるんだよ。
それに、俺達はもうすぐ死ぬんだ。去年は知り合いが3人死んで、5人がガンになった。
俺のお迎えももうすぐだから、最後は好きに生きさせてもらいますよ。
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