老人アルバイターの現場から見える風景「カツラを被る色男」

管理室から見える風景

 

吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人アルバイターの特徴を分析。それを通じて世相を斬りまくる「愛の語り部」。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。彼こそが真の老人アルバイターであり、自他ともに認める人格者でもある。「老害」「死んでほしい」とさげすまされても、けっして引かない姿勢が信条。(写真はイメージ)

 

老人アルバイター評論家の吉田ゴンザブローです。

毎朝6:00、老人の就労状況をリポートするブログを更新しているよ。けっして「老害」なんて言わないでね。。。

 

さて、ここはとあるスポーツクラブの会員専用立体駐車場である。俺のバイト先のひとつである。

地下鉄の駅が近いことから、色々な人が行き来する。まさにリアル人生交差点だ。

近所に気になる男がいるので紹介しよう。

毎日3時を過ぎた頃、40歳くらいの、めちゃめちゃ男前のあんちゃんが通り過ぎる。近所の住民らしい。すすきので居酒屋を経営しているとのこと。

若い頃は「イケメン」なんて言われていたクチだろう。EXILEのヴォーカルの何とかに少し似ている。

しかし、この色男は、いかんせん髪が薄かった。残念なはなしである。

ところが今日、驚きの出来事がおこる。

色男は、高価そうなカツラを装着し始めたのである。

高いカツラであるから、一見してカツラであるとはわからない。今日出会った人ならしばらくはカツラのことに気づかないだろう。ますますの色男ぶりである。

しかし、この色男はカツラを被ることで、一つものを得て、一つ大きなものを失ったことに気づいていない。

カツラという鎧を身にまとい生きていくということは、毎日大きなウソをつき続けていくということである。

色男はうなされる。いつかカツラがバレやしないか。陰でカツラのことをいじられてはいないか。MRIの検査する時、「装着物を全て外してください」と指示されたらどうする。

入れ歯、カツラ、ED。これらを経て初めて愛を知るのさ。老人アルバイターなら皆知っているけどね・・・。

老婆心ながら言わせていただくよ。

あなたは、カツラを外しなさい。

そして、ありのままの姿で生きなさい。

俺は心の中でそうささやいた。

老人アルバイターのバイトの現場から見える風景は、いつもヘビーである。様々な人生劇場がうずまいている。

さあ、仕事、仕事。

 

 

 

※当サイトはある人物の依頼により立ち上げました。当サイトに登場する人物や職場などはすべて架空のものですが、実在する人物に取材をし、その方の話をモデルにし、本人と特定できないように大幅に修正しております。

 

 

 

 

 

 

 

吉田ゴンザブローについて
老人アルバイター

昭和24年生まれ・団塊の世代、吉田ゴンザブローは今日も生きる、生き続ける。「老害」「死んでほしい」と言われようが絶対に引くことはない。『老人アルバイターは、夢はないが、ささやかな幸せがある!』この言葉を信じて、2つのアルバイトを掛けもちする。スーパー老人アルバイター(評論家)・吉田ゴンザブローはブログで生き様を発信し続けます!

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