吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。73歳老人。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト列伝」を毎日発信している。サラリーマン時代は経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは、「バイト先の駐車場で客のばばあと大喧嘩した話」です。
自分をコントロールできない老人はダメである
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
俺のバイト先のひとつ、スポーツクラブの駐車場。
そこに来る客は、すべてジェントルマンな客ばかりじゃない。
昨日、客と揉めてしまった。
60代後半の髪を紫に染めたばばあ。
止めちゃいけないところにクルマを止めていたので、注意をした。やんわりだよ。
そしたら、ばばあはキレた。
こっちは客だと。
「すいません、他のお客様もいらっしゃいます。おなただけの言い分を聞くわけにはいかないんですよ」と俺は正論をかましたが、ばばあには通じず、激高し、俺を攻め立てた。
それで、俺も久しぶりにキレてしまった。
そして、最後はひどい言い方になってしまった。
ばばあ。
死ね。
ぼけー。
いますぐ出てけ!
その成果もあってか、ばばあは出て行った。
めでたしめでたしってところだが、俺はのその後少し落ち込んでしまう。
あんな言い方しなくてもよかったんじゃないか。
ちょっと注意されたくらいで激高する人間は生育歴に問題があり、さみしい人生を歩んできたのではないか。
あるいは、うつ病か何か精神疾患を患い、自分の感情をコントロールできなかったのではないか。
高齢になって友達もいず、夫や子供にも嫌われ、幸せからほど遠い人生を送っているのではないか。
そう考えたら、そのばばあのことが愛おしくなってしまった。
この人、なんだか辛い人生を歩んできたんだろうな。可哀そうなヤツだなと。
だろー。俺って優しいだろー。
ところで、キレているのは、俺もいっしょだ。
考えてみれば、俺も自分をコントロールできない、さみしい人生を送っているしょーもない老人だ。
同病相憐れむっちゅうのはこのことかね。
ばあさん、言い過ぎた。
ごめんよ。
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