吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。73歳老人。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト列伝」を毎日発信している。サラリーマン時代は経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは、「第7回 老人アルバイター川柳 孤独は夕暮れに訪れる」です。
デリカシーのない老人でも夏の夕暮れにはこたえるらしい
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
さあ、久しぶりに、「老ター川柳」でございます。
今日の一句。
夕暮れにわが身かぶらせ涙ぐむ(byゴンザブロー)
老人アルバイター仲間で、山尾邦夫(67)という男がいる。
こいつは、デリカシーがなく下品な男で、とにかく大きな声で人を罵倒したり、平気でうそをつきまくるしょーもないジジイだ。
人目はばからず鼻くそをほじくりズボンになすりつけているバカ。
しかし、そんなバカジジイが、最近ある言葉をつぶやいてみんなを驚かせた。
「夏の夕方ってさみしくなる。夕暮れを見ていると涙がでてくるんだ。」
なんでも、晩年に差し掛かった自分と夕暮れをだぶらせ、孤独感を募らせてしまうらしい。夏のさわやかな季節の夕暮れは、いっそ悲しみを際立たせるんだって。
3年前に、難病で死んだ奥さんのことを思い出すらしいよ。
そうだね、わかるよ、山尾。
一番さみしいのは、夏なんだ。
夏が来たということは、もう秋がそこまで来てるということ。
そして冬がやってくるんだ。
人生における真夏の夜ははるか遠い過去。
泣きなさいよ、山尾。
さみしいのはお前だけじゃないから。
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