吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト伝説」を毎日発信している。サラリーマン時代はは経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは「老人事業失敗列伝 CDショップをつぶした老人アルバイター」です。死んでしまいたいよ、まじで。。。
CDショップをつぶした老人アルバイター
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
老人アルバイターには、色々な経歴の人間がいて面白い。
特に弁当工場はその巣窟である。
石川正幸(65歳)は、元CDショップの経営者。
昭和60年に、脱サラし、郊外で小さなCDショップを奥さんと始めた。
レコードショップではない。CDショップだ。
「CD中心の店をオープンしたんです。これからはレコードじゃなく、CDだと感じていましたから」
石川は、CD8割、レコード2割の品ぞろえの店をオープンした。
若い方はには理解できない話だろうが、昭和60年当初、日本の音楽市場の中心はCDではなくレコード盤だったんだ。そう、針をおろすヤツね。
そんな時代にCD中心の店を開いたところで、誰も買ってくれるわけがない。
借金をしながら、3年ほど頑張ったが、健闘虚しくつぶれてしまった。
「自営業なんかしなければよかった。若気の至りです」
この頃は、こんなヤツが腐るほどいた。個人営業の貸しレコード屋やレコード店は、郊外にわんさとあったが今まで続いている店はほぼほぼゼロである。
潰れた店主達は、今何をやっているだろうか。
借金だけが残った石川は、自己破産し、愛知県で自動車製造業の作業員として働きだした。
10年ほど前、地元に戻り、今は俺のバイト先のひとつである、弁当工場で働いているということだ。
ブスなカミさんをラップで笑い飛ばすジジイ
石川はCDショップを開業する前は、普通のサラリーマンだったが、元々はミュージシャン志望で、バンドをやっていた。
ポプコンなどのコンテストもけっこういいところまで勝ち進んだらしい。(本人談)
「松山千春や玉置浩二とは地区予選で戦いました。テクニックなら負けていなかったと思います」
ホントかどうか知らないが、音楽好きが高じて、CDショップを始めたとしたら、ただのバカとしか言いようがない。
石川は、ここ10年くらいはラップに凝っていて、宅録でHIPHOP系の曲を作っている。
俺も一度聞かせてもらったが、詞のクセは強すぎる。
♪俺はDJ 憧れのブース 長年の連れ SOH カミさんはブース
自分のカミさんのことをディスっているんだ。
しかし、これはギャグでも何でもなく、石川の奥さんはとてもブサイクだ。
「僕は人生で2度失敗しています。ブスなカミさんとの結婚。そして事業の失敗です」
いいね、いいね、石川。
人生のリアルな失敗を笑いに昇華できてこそ、一人前だ。
これからも楽しませてちょーだいな。
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