吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト列伝」を毎日発信している。サラリーマン時代は経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは、「油アレルギーの元ラーメン屋店長 老人アルバイターの仲間入り」です。
油アレルギーとどもりを克服すようともがく初老の男
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
最近、俺のバイト先の駐車場の現場に新人さんが入ってきた。
今年で52歳になるという、下川という男だ。
初老アルバイターってとこか。
下川は、高校を中退した後、様々な職業についたがどれも定着しなかった。
しかし、32歳の時に始めたラーメン屋のアルバイトで頭角を現し、店長に昇格し、数店舗をまとめる「スーパー店長」にまで上り詰めたのだという。
そんな下川だが、最近自分は「油アレルギー」という診断がおりる。
ラーメンで使う油や洗剤を触ると肌に顕著な湿疹が出て、それが苦痛でやめてしまったという。
ラーメン屋の店長が「油アレルギー」というのもシャレにならないが、アレルギーというのは、元々の体質であるものの、大人になってから症状が出るケースもあるらしい。
そう考えれば、致し方ないと思いきやそうじゃなかった。
下川は、ラーメン屋のバイトを始めた20年前から、アレルギーの症状はでていたそうだ。
「ラーメン屋のバイトを始めたときから、肌におかしな湿疹が出ていたんですが、気のせいだろうと流していました。20年間放置していたんですが、最近ヒマな時に皮膚科にいったら「油アレルギー」であると言われたんです」
「気のせい」と流して20年。
ずいぶん長い「乗りつっこみ」じゃねーか。
なんとも、どんくさい男である。
しかし、52歳でアルバイトしてて、生活できるのかと老婆心ながら心配だよ。
まあ、人の人生。余計なお世話だがね。
油アレルギーの他に吃音がある男
それともう一つ気になるのは、この下川という男、吃音、つまりどもりがひどすぎる。
「お、お、俺は、あ、あ、油アレルギーなんです」ってなかんじでとにかくどもる。
どもりってのは、クセがつくとなかなか治りづらいんだってね。
聞いていて気になってしょうがないけど、なによりそんな自分自身が一番つらいという。
あれは、中々たいへんらしいよ。
下川は、話好きのようで、よくおしゃべりする明るい男だが、どもりが気になって話が入ってこない。
つっこみたくもなるが、そういうことは言うべきではない。
前向きに生きる下川を微力ながら応援するつもりだぜ!
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