吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト伝説」を毎日発信している。サラリーマン時代はは経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは「老人アルバイターがバイト先で男の子を紹介された話」です。生きてても中々いいことありませんねー。
花屋のバイトで性癖を聞かれた老人アルバイター
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
俺は72歳のジジイだが、現在弁当工場とスポーツクラブお客様専用駐車場の管理人の2つのアルバイトをかけ持っている。
このスタイルになって長いが、その前にも色々とバイトをしていた。
10年以上前には、短期のバイトでお花の苗の販売をしていたことがあるが、そこで不思議な経験をしたことがある。
花屋の店長は、相田よし子という当時27歳の独身女性だった。
まあまあ可愛い女だった。
休憩時間に相田は俺に話しかけてきた。
「吉田さんって攻めるタイプですか、それとも攻められるタイプですか?」
攻める、攻められるというのは、つまりSEXのことなのだろうけど、60歳を過ぎたジジイに何を聞き出すのか。
バカにしてるのか。それともただの下ネタか。
めんどくさいので、『俺は、攻められるほうが好きだな』ととりあえず、その時は適当に返しておいた。
相田も「へー、そうなんですかー。」と抑揚のない返事をしていた。たぶん、しゃべることがなかったんで、適当に話しかけてきたんだな。
その時はそれで終わった話である。
しかし、その後事件が起こる。
攻め好きの男の子を紹介される老人アルバイター
お花の苗のバイトは6月いっぱいで終了。
最終日に店長に挨拶に行った。
『店長、今日で最後です。みじかい間でしたがありがとうございました』と言って帰ろうとしたら、女店長から呼び止められた。
「吉田さんに合いそうな人を紹介したいのですが、今度お時間作っていただけますか?」
虚をつかれるように愛人の紹介を打診される。「攻め好き」の子だという。
こいつはバカにしているのか。
しかし、バカな俺は、ひょっとして何か素晴らしいことが起きる可能性があると信じて、その打診を受けてしまった。
愛人との顔合わせは街中のオシャレなカフェだった。
なんと、そこにいたのは相田と30歳くらいの男の子。
その30歳の男の子は、完全なゲイで「枯れ専」だった。
相田もバイセクシャルで、そういう性癖のある方達が集う団体の支部長をして、その30歳の「枯れ専」彼が、60歳くらいのジジイを探していたというのだ。
どうも俺はゲイ(あるいはバイセクシャル)と間違われていたみたいなんだね。これが。
俺は、なんだか怖くなり、すぐに逃げてきた。
『ごめんなさい。お腹が痛いんで帰ります』
後にも先にもこんな経験をしたのは初めてだ。
「LGBTQ+」という言葉が、まだ世間に流布していない頃のお話。
もちろん、次の年にお花の苗のバイトにはいきませんでしたよ。
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