吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人の「アルバイト列伝」を日々発信。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。今日のテーマは「夢をあきらめない 高橋みなみみたいな老人アルバイター」です。
プロの歌手をあきらめない老人アルバイター
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
老人アルバイターの現場には、様々な人種がいる。
最近、俺のバイト先に、またぞろ凄いヤツが入ってきた。
渡部隼人(61歳)だ。
こいつは60歳を超えているのに、一度も就職をしたことのないという。
「僕には夢があるんです!」
その夢とは、プロの歌手になることだ。今でもあきらめていないという。
渡部は高校を卒業後、シンガーソングライターを目指し上京。バイトをしながら、作詞作曲を手掛け、路上ライブなどをしていたら50歳を過ぎてしまったという。
その後実家に帰り、様々なバイトをして生計を立てていた。
それでも、まだ夢をあきらめられないらしい。
お前は高橋みなみか?
「ストーブSEX」という曲を歌う老人アルバイター
「お近づきのしるしに!」と渡部は自作のCDをもってきた。
本当はいらなかったが、かわいそうなので、もらって聞いてやった。
まず、INDEXに書いている曲名のクセが強すぎた。
1曲目が「ストーブSEX」という曲。
何やら、思春期に両親がストーブの前で、後ろから交尾していたところを目撃し、ショックを受けたという歌だった。
『♪ストーブSEX 炎の前で 入れろ 入れろ!』
50年くらいのフォークソングみたいないい加減なメロディーに、最低な歌詞を載せている。あきれてものも言えない。
2曲目は「ありがとう小島よし子」だ。
渡部の初体験の相手「小島よし子」との別れを描いた曲。
『♪今まで いかせられなくて ごめんなさいねー』という歌詞だ。
すごい、凄すぎる。
また、ビミョーなことに、まあまあ歌がうまい。だから、夢をあきらめきれないのだろう。
2曲聞いて気分が悪くなったのでCDは捨ててしまった。
「コロナが明けたらライブをやるから、みなさん見に来てください」
目を輝かせながら、そう言う渡部。
『夢は、必ずかなう!』そう説いたのは、先述した、元AKB48総監督の高橋みなみだ。
しかし、渡部の夢は100パーかなわないだろう。
少年老い易く学成り難しとは、まさにこのことだな。
いずれにせよ、また老人アルバイター界にスターが生まれたよ。
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