吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト伝説」を毎日発信している。サラリーマン時代はは経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは「老人ハゲ列伝 カツラを装着していてはCT検査できない?」です。老害でけっこう。もうすぐ死ぬからね。
狭心症でもカテーテル検査を拒む老人アルバイター
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
老人アルバイターは、常に生死をさまよっている。
60代後半以上の老人アルバイターであれば、大抵何らかの持病を抱えている。
高血圧なんて当たり前。上が150なんてなんの自慢にもなりはしない。
老人アルバイターの同僚・数田正則(69)はここ数カ月、胸の痛み、浮動性のめまいや手のしびれ、倦怠感などを訴えていた。
バイトも休みがちになっていたのでみんな心配していた。
これは間違いなく心疾患の兆候に違いないと、心臓血管外科の受診をすすめたところ、検査の結果、案の定「狭心症」だった。
心臓の冠動脈が3本中2本がつまっていたのだという。
1週間後入院し、さらにCTでカテーテル検査をすることが必要になった。結果しだいでは、ステント置換術を受けるという。
しかし、数田は検査当日、みごとに検査をすっぽかした。
心臓のカテーテル検査は、けっこう油っこい検査で、手や足の血管からカテーテルを入れて心臓までぶち込まなければならないから、やりたがらない人は多い。
検査が怖くてブルってしまったと、みんな陰で噂していた。
しかし、そうではなかった。
実は数田はカツラをしていて、CT検査では入れ歯やカツラをはずすことが必須らしく、カツラをはずしたくなかったから病院に行かなかったらしい。
数田は、歳のわりに色男で、奥さんの他に60歳の彼女がいるんだけど、めちゃめちゃオシャレなやつだった。
まさか、心臓に問題がある中で、命よりカツラを選ぶとはびっくりである。
「死んでもカツラははずしたくない」
決死の覚悟なのはかまわないが、重篤化しないことを祈るばかりだ。
カツラを取る時の虚しさは相当なものである
それにしても、カツラしているヤツがいっぱいいてキモイ。
そんなにハゲていることがいけないのだろうか。
芸能人や著名人ならいざしらず、数田のような70歳近いジジイがカツラをしなければならないのか。
ジジイに色男もブサイクもないと考える俺にしたら、理解に苦しむ話だ。
そもそも、カツラをしていると、間違いなく陰でいじられている。
あいつは禿げていると・・・
それにカツラを外す時の虚しさは、相当なものであろう。
例えば、おちんちんを夢中でしこっていても、フィニッシュし、ティッシュで拭きとっている時に感じる虚しさはハンパないが、カツラを外すということはそれ以上のものであろう。
カツラをするということは、他人の陰口や時に襲いかかってくる虚しさや、あるいはその維持費など多くの負担を抱えることになる。
そこで得られるものなど、たかがしれている。
ならば、あありのままに生きていくほうが得策ではないか。
数田の虚血性心疾患は、徐々に悪化している。
カツラを外し、本当の自分と向き合い、健康を取り戻してもらいたいと、俺は思っているよ。
※当サイトはある人物の依頼により立ち上げました。当サイトに登場する人物や職場などはすべて架空のものですが、実在する人物に取材をし、その方の話をモデルにし、本人と特定できないように大幅に修正しております。
コメント