吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。73歳老人。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト列伝」を毎日発信している。サラリーマン時代は経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは、「前科者の老人アルバイターがやってきた」です。
老人と前科者でも選ばなきゃ仕事はあるんだよ
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
有効求人倍率が上がっているんだってね。
でも、それは、俺らみたいなジジイがやる安い仕事が多い証拠。
誰も最低賃金でこき使われたくないよね。
だからなのか、老人アルバイターの現場にも人が集まりにくくなった。
よほど性格悪いヤツか前科者くらいしか来ないんじゃないのかな。
俺のバイト先のひとつ、弁当工場はいつのまにか年齢制限があいまいになった。
気が付けば、短時間なら何歳でも働いていいようになっていた。
俺が知る限り、80歳を超えたババアが2人いる。
あと、犯罪者。
元々、仕事できるできないとかは問われなかったが、身元だけはしっかりした者しか採らなかったのに、その規定もなくなった。
なんでもありの時給労働だ。
老人アルバイター仲間を殴打し起訴された男
先週、弁当工場に新しい仲間が入ってきた。
佐藤英二(67歳)。
前職は、病院内の清掃員だったのだが、昨年3月に解雇されたとのこと。
解雇事由が面白い。
なんと、同僚の老人アルバイターを殴打し、逮捕。略式起訴で罰金30万円の刑を受けたのだ。
なんでも、清掃に使うカートを移動させるためにエレベーターを使用する時に、ボタン操作をしていた同僚のジイサンが、佐藤の申し出た階を押さなかったことに根を持ち、帰り際に、文句を言ったら、「うるせえ」と言われたことに抑えきれず、つい同僚のあごを殴ってしまったと。
佐藤の同僚は、下の前歯が折れてしまい、警察に通報したとのこと。
なんとも情けない事件だが、他人事じゃない。
老人アルバイターの現場にはよくある小競り合いだ。
どうでもいいような仕事をしてるんだから、仲良くやればいいのだが、意外に感じの悪い人間が一定数いるものだ。
佐藤の罪は許されたものではないが、交通事故にあったようなものかもしれない。
佐藤は罰金の30万円を支払う能力がなくて、90歳代の父親に無心したらしい。
何から何まで、自国絵図だよ。
ところで、佐藤の工場での仕事ぶりだが、とても評判が悪い。
耳が遠くて、先輩の指示を飲み込めないようだ。
早番キレて、またぞろ暴力ふるうんじゃないか心配だ。
短期は損気だよね。
※当サイトはある人物の依頼により立ち上げました。当サイトに登場する人物や職場などはすべて架空のものですが、実在する人物に取材をし、その方の話をモデルにし、本人と特定できないように大幅に修正しております。
コメント