吉田ゴンザブロー
老人アルバイター評論家。昭和24年生まれ。老人アルバイターの生態を解析し、世の中をぶった斬っている。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。彼こそが、真の老人アルバイターであり、自他ともに認める人格者でもある。(写真はイメージ)
老人アルバイター評論家の吉田ゴンザブローだ。
昭和24年生まれのバリバリの団塊の世代。
さて、なぜ老人はバイト先で嫌われるのかを、みんなで考えていきたい。
原因は色々あるが・・・。
これだけはぜったいに言っておく。
ケンカの武勇伝だけはぜったい言わないほうがいい。陰でいじられるだけだからね。
たしか5年くらい前、老人アルバイター仲間でコジマという小太りのじいさんがいた。
コジマの自慢は、空手、柔道、剣道と格闘技の使い手で全て有段者だったこと。指をボキボキ鳴らしながら「俺にけんかして勝てる相手はいない。」と言うのが口癖だった。
仮にそうだとしても、そもそも、65歳でけんかする機会がない。なんの自慢にもならない。しょうもない自慢話をしていた。
「なあ、コジマさん。それ、俺の前で言ってもいいけど、よそでは言わないほうがいいよ。恥かくからさ。」俺は老婆心ながらきっちり注意した。
コジマは顔を真赤にしてうつむいていたが、若干の羞恥心はもっていてよかった。
あとでわかったんだが、コジマがやっていた格闘技は柔道だけで、帯も茶色で有段者ではなかった。自分で白状した。
自信がないと、ついホラを吹いてしまう。気持ちはわかるが、恥をかくのは自分自身だし、みんなから嫌われちゃうよね。
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