吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト伝説」を毎日発信している。サラリーマン時代はは経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは「死の宣告 最期にソープに挑んだ老人アルバイター」です。
人生最初で最期のソープランド 涙の一発の行方は?
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
老人がアルバイトをしていると、避けて通れないのが、バイト仲間の病死である。
最近、老人アルバイター仲間の岩瀬光男が亡くなった。
享年65歳。
岩瀬は、現役時代高校の体育を担当していた元教員。
昨年、秋頃から「食欲がない」などと言っていたが、年が明けて病院で検査したところ、末期の胃がんだった。
stageⅣ、余命は1年。
そういえば、相当痩せていた。
岩瀬は、柔道6段。
よくわからんが、その世界の名誉でもある「紅白帯」を取得していて、ボランティアで子どもに柔道を教えていた。
岩瀬は、その外見とは裏腹に気の弱い神経質な男で、よく見ると顔の真ん中にあるその目はうつろで充血し、声も小さく覇気のない男だった。
岩瀬は、教員ということで、私生活もまじめ、今まで風俗に行ったことがなかった。
しかし、もう死ぬんだから、最期のソープランドで花火を打ち上げたいということになった。
しかし、気が弱くて一人で行けなくて、俺が付き添うことになったんだ。
最初は楽しみにしていた岩瀬だが、なんせ気の弱い男。ソープの入り口に着いたところで、もじもじしだした。
「やっぱり帰ろう・・・」
バカ野郎、お前人生最期のSEXになるかもしれんぞ。
そう説得し、岩瀬を強引に店に引きずり込んだ。
無事終了したが、部屋が別々ということで、岩瀬のソープ初体験がどんなものだったかわからない。
帰りしな、岩瀬は「ありがとう。楽しかったよ」と一言いってお互い別れた。
しかし、ここからは想像だが、岩瀬は店で勃起しなかったのではないか。
末期のがんを患う者が、性欲バリバリなんて考え難い。
風俗にひっぱりだしたことを少し悔やんだ。
そういえば、岩瀬はソープ帰りに少しだけ泣いていた。
あの涙はなんだったのか。
亡くなった今では、確認しようがない。
そう、ひとつ言えることは、あの時のソープの代金は、岩瀬のおごりであったということだ。
岩瀬ありがとう!
※当サイトはある人物の依頼により立ち上げました。当サイトに登場する人物や職場などはすべて架空のものですが、実在する人物に取材をし、その方の話をモデルにし、本人と特定できないように大幅に修正しております。
コメント