青山学院大学を中退した老人アルバイター その後の苦悩を語る

老人アルバイター泣ける話
吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人の「アルバイト列伝」を日々発信。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。今日のテーマは「青山学院大学を中退した老人アルバイター その後の苦悩を語る」です。

 

青山学院大学を中退した老人アルバイターの話

老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。

老人アルバイターの現場には、本当に多種多様な人物がいておもしろい。

今回は、青山学院大学を中退した老人アルバイターの悲劇を語らせてもらうよ。

そいつの名は、高見沢寛(60歳)

小太りで、めがね、なんてことないイメージの初老のオヤジ。

しかし、話を聞くと、暗く切ない人生を歩んできた男だった。

高見沢は元々札幌の進学校にいたのだが、1年生の終わりに、お父さんの転勤で神奈川県の高校に転校することになる。

その高校は、ライオンヘアーでお馴染みの某総理大臣も通っていたという名門中の名門進学校。

高見沢はその高校を卒業し青山学院大学・法学部に進む。

これが不幸の始まりだったと本人は語る。

「青学って、けっこうな有名私立大学じゃないですか。しかし、ぼくの出た高校は東大に何人も合格する有名進学校だったんです。当然、自分も東大に行くつもりだったのですが、高校での成績は下位のほうで、挫折感がハンパなかったんです。心を入れ替えて、青学でいっしょうけん命勉強しようと思ってはいたんですが・・・」

挫折感っていっても、青学だよ。何がいけないのか。

なんせ、桑田佳祐、サザンオールスターズ、ソフトバンクホークスの小久保、フルーツポンチ村上が出た大学なんだから。

 

青山学院大学を1年で中退 その後鳴かず飛ばずの人生を送った老人アルバイター

青山学院大学に入学した高見沢だが、環境には全然なじめなかったという。

「青学は会社の社長や一流企業の役員の息子とか、親が金持ちでタレントやモデルの卵みたいな綺麗な女の子なんかがわんさといる大学なんです。外車で登校するヤツなんてざら。普通のサラリーマンを父にもつ、田舎出身の僕なんか全然居場所がなかったんです」

高見沢は青学を1年の夏休み前に中退してしまう。

その後、精神疾を患い、3年間実家に引きこもる生活を送った後は、おじさんが経営する税理士事務所でアルバイトをしながら生きながらえていたという。

精神疾患は慢性化し、一時は税理士の資格取得をめざしたが、いざというところで精神のバランスを崩し、税理士資格の取得はかなえられなかった。

「10年前に、おじさんの税理士事務所の手じまいで失業しました。今は親の遺産と少ないバイト代を糧に細々と暮らしています。もちろん独身です。精神科は月1回通院。将来が不安でたまりません」

うーん。笑えない話だね。たらればの話だが、高見沢があのまま、札幌の進学校を卒業し、北海道大学でも進んでいたら・・・。

マンザラでもない人生を歩めたかもしれないよね。

それにしても環境は大事だよ。

俺には経験はないが、金持ちや美人のお嬢様達に囲まれた生活を送っていれば、卑屈になり、精神のバランスを崩すことはじゅうぶんあり得ると思うよ。

 

俺は高見沢の今後の幸せを、微力ながら祈らせていただくよ。

 

それにしても、人生って難しいもんだよね。今さらながら。

 

※当サイトはある人物の依頼により立ち上げました。当サイトに登場する人物や職場などはすべて架空のものですが、実在する人物に取材をし、その方の話をモデルにし、本人と特定できないように大幅に修正しております。

吉田ゴンザブローについて
老人アルバイター

昭和24年生まれ・団塊の世代、吉田ゴンザブローは今日も生きる、生き続ける。「老害」「死んでほしい」と言われようが絶対に引くことはない。『老人アルバイターは、夢はないが、ささやかな幸せがある!』この言葉を信じて、2つのアルバイトを掛けもちする。スーパー老人アルバイター(評論家)・吉田ゴンザブローはブログで生き様を発信し続けます!

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