吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト伝説」を毎日発信している。サラリーマン時代はは経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは「老人アルバイター マンボウのさ中一人のみに出かけた話」です。老後こそ人は試されています。
老人アルバイター 久々にスナックで一人呑み
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
蔓延防止等重点措置(マンボウ)のさ中、どうしても飲みに行きたくて、一人で行ってしまった。
店名は「加賀じゅうまんえん」。会社員時代の行きつけのスナックだ。
ママは水商売歴50年の大ベテラン。10万円を握りしめて、地元北陸からおらが住む街までやってきて、住み込みでホステスを始めた経歴から、この名前をつけたらしい。
コロナウイルスの影響から夜の7時までしか酒の提供は許されない。
夜のバイトが急きょ休みになったので、夕方5時に店に行った。
「加賀じゅうまんえん」に行くのは、6年ぶりだろう。
俺はむかし、スナック遊びの天才で、周りから「スナックマスター」の称号を得ていた。
久々、俺のトークで皆を楽しませるぞーとイキっていたのもつかの間、結論から言えば、久々の一人のみは全然面白くなかった。
もう、飲みに行くことは二度とないだろう。
カツラのママ 整形を繰り返し顔が変形した「女の子」
「加賀じゅうまんえん」には現役時代、たぶん400回くらいは行ったと思う。バブルの頃までは会社の経費で飲めたはずだ。
俺のいた会社は、経営陣らがバブルで浮かれ、株やら先物取引ですっからかんになって、最終的につぶれたんだけど、一時期羽振りがいい時期はたしかにあって、ちょっとだけいい思いもしていた。
「あらー、久しぶり、ゴンちゃん」
客は、は50代後半の小太りのオヤジとその部下と思しき30歳くらいの気の弱そうな会社くらい。
加賀ママは明らかにカツラで、入れ歯も全然あっていないようだ。
あいさつ程度の会話をすませたら、話すことが全くない。考えてみたら共通の知り合いの7割以上の人が死んでいた。
間が持たず、「何か歌って!」とマイクを突き出される。
無法松の一生(村田英雄)、お嫁に行くんだね(水原弘)、青春時代(森田公一&トップギャラン)、高校三年生(舟木一夫)、泣かないで(和田ひろし&マヒナスターズ)、二人の春(川中みゆき)。
一気に歌いこむが誰も聞いちゃいない。
「二人の春」は、ママが間違って「アダルト」の映像を入れてしまい、変な光の石の上にブサイクな女が裸で騎乗位になり、お尻をだして腰をふりまくるベタな動画が流れていた。
その後、ひさびさママとのチークダンス。
ママの恥骨に俺の右の太ももを当てることが、お決まりパターンだったが、もうそんなことをする気力がなかった。お互い様だが、70歳を過ぎたババアの恥骨に何も興味がない。
ママの他に「エイコ」という、これまた70代のババアがいた。6年前にきた時にはいない女だったが、どうもママの北陸の同級生で、3年前から働いているらしい。
エイコは、若い頃整形を繰り返したあおりで、顔は変形し「扇風機おばさん」みたいな顔をしていた。
エイコの旦那は3年前に死んだらしく、「孤独に耐えられない」と3回も言ったので、『俺もあんたの顔に耐えられないよ』と返したら、機嫌を損ねていなくなってしまった。
それにしてもクソも面白くない一人呑みだった。
普段充実していないと酒もうまくないのだろう。
魔が差した。飲みに行ったら何か楽しい気分になれると勘違いしていた。
7時半を少し過ぎた頃に「御愛想」をしたら、1万8千円も取られてしまった。
1万8千円あれば、まあまあなソープに行けたと後悔しております。
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