吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト列伝」を毎日発信している。サラリーマン時代はは経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは「命余ってカネが尽きる 老害と言わずして何と言う」です。
幼児から手紙「いつまでもながいきしてください」
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
俺のバイト先のひとつ、スポーツクラブのお客様専用駐車場には、一般のお客様のみならず、水泳などを習いにきている児童がたくさん来る。
先日、顔見知りの6歳くらいの子どもから手紙をもらった。
おじいさんへ
いつもありがとう。
いつまでもながいきしてください。
親から言われたのだろうが、可愛い文字でそう書かれていた。
「いつまでも長生き」か・・・。
何気ない言葉だが、これはとても重たい。
来年の1月2日で、俺は73歳になる。
すでに、けっこうな数の同級生は亡くなったし、今年重病に罹ったヤツもいる。それこそコロナで一人死んだ。
正直、今年も生きながらえたという安堵感とこの先いつまで生きればいいのかという虚しい気持ちが入り混じっている。
「死にたくない。でも生きたくない」
そんなことを考えて、ただただ飯を食い、クソとション便をして無駄に過ごしている。
東京大学教授の安富歩は、以前街頭演説で、「人間はただ飯を食い、クソとション便をしているだけで、いいんだ!」というようなことを泣きながら叫んでいた。
俺も、それを聞いてもらい泣きしていたが、果たして俺達じいさんは生きていていいのかと思い悩むこともある。
ていうか、生きていて楽しいことがない。
それに、本当に「いつまでも」長生きしたらたいへんだ。
例えば、あと50年長生きするとしたら、それはそれで大迷惑だろう。
そもそも、生活するカネがない。
先日、身内の法事で、お坊さんが、「一番つらいのは、命余って金が尽きることだ」と雑談まじりに言っていた。
確かに、老後にカネがないことほどつらいことはない。
まさに今の俺がそうだ。
子どもに、その意味がわかるまであと何年かかるだろうか。
孔子は論語で「七十にして矩を踰えず」と言った。。
俺は72歳にして、コロナに怯えながら、いつ風俗にいくかばかり考えている。
これを「老害」と言わず何と言う。
手紙をくれた子どもには悪いが、長生きせず、早く死んだほうがいいかもしれない。
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