吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人アルバイターの特徴を分析。老人の「アルバイト列伝」を日々発信。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。「老害」とは言わせんぜ!
今日は「老害上司」について語りたい。年齢的に団塊の世代、そう、俺たち老人アルバイターのひと世代下くらいか。60歳前後の中途半端な管理職を言うのだろう。
「老害 上司」と検索したら、とんでもない数のブログ記事が出てくる。
とにかく、ジジイの上司は嫌われてる。
老害上司を語る前に、俺の話を聞いてほしい。
先日、バイト先の、スポーツクラブ会員専用の立体駐車場でお客さんに怒られた。20分くらい怒鳴られまくった。なんでも誘導の仕方が悪いということだった。
「てめー、プロだろー」って。
相手は、それこそ60歳ちょい前の初老の男。10年くらい前に、地銀の支店長をやっていたが、病気になり、しばらく干された後、お役御免ということで出向先の畑違いの会社でいてもいなくてもいいような「管理職」をしているらしい。
『いやー、バイトのもんで、中々誘導も上手にできなくて・・・。すいませんねー。』
俺の言葉が男の怒りに火をつけた。
「バイトとか、社員とか関係ねーんだよ。俺は○○銀行で支店長をやっていたけど、パートだろうが、社員だろうが容赦しなかった。甘えるな!」
なるほどね。これを「老害上司」って言うんだろうね。こりゃ嫌われるわー。
しかし、俺はこの初老の男を憎む気にはなれなかった。こいつツライんだろーなって・・・。
後輩諸君に言っておきたい。60歳ちょい前の男性は仕事でもプライベートでも危険極まりない時期なんだ。いつ、うつ病になったっておかしくない。
精神、体力、知力ともに戦意喪失するほど落ちてしまうのが、50代後半だ。そこに親の介護、子供の大学入学などのかなりの負担がのしかかる。
「老害上司」をディスる記事を読んでみたが、それはそれは容赦ない。
やれ、自分の経験を押し付けがちだ。
やれ、価値観が古すぎる。
やれ、すぐ感情的になる。
やれ、仕事ができないくせに給料が高すぎる。
どれもこれも正論過ぎて、ぐうの音もでない。
そりゃそうだろー。若いヤツに勝てることがないんだから、感情的にもなるし、自分の価値観をゆずらない。仕事のわりに給料が高いのは、じゅうぶん自覚しているが、親の介護や子供の授業料に金がかかるから、何が何でもしがみつく。
もう満身創痍なのが、「老害上司」なんだ。自分でもダメなのはじゅうじゅう承知しているんだよ。
ディすっている部下の社員達は、俺が上司になったら、ぜったいに同じことはしないって誓っているだろう。その心がけは間違いないんだけれど・・・。
あんたらが上司になったら、同じことするから。ぜったいするから。
ジジイなんてそんなもんなんだよ。
けっきょく人間なんて、ぼけて、糞と小便たれながして、最後には「バカジジイ」って罵倒されて死ぬだけさ。
その過程にいるのが「老害上司」に過ぎない。
その後が、「老人アルバイター」だ。
お若い会社員の方々。後輩達の無礼、俺の顔に免じて許してあげてくれ。。。
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