吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人アルバイターの特徴を分析。ブログで世相を斬りまくる「愛の語り部」。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。
シニア・団塊の世代の代表、老人アルバイター評論家の吉田ゴンザブローです。
全然楽しいことないね。
もう死にたいよ・・・。
おっと、泣き言はいけないね。元気だしていこうぜ。
60代以上限定の求人情報なんてあるけど、その中でよく見るのが警備会社の求人。もはや、警備員はジジイ達のセーフティーネットと化している。
俺は、何年か前、警備員をやっていたことがある。ガードマンともいうね。
道路や工事現場で見かけるあれだけど、あれはみんなが考えているより相当つらいんだ。
そもそも給料がとても安い。
また、若い頃からそんな仕事をしてた人ならいいが、60過ぎていきなりヘルメット姿で工事現場に行かされちゃ、そりゃ委縮するわな。
現場の気の荒い作業員に怒鳴りつけられた日にゃ、涙も出てくるよ。
そんなガードマンだが、仲間から一人前と認められる「あること」がある。
それは、片側交互通行、いわゆる「カタコウ」というやつだ。
片側交互通行とは、読んで字のごとく、工事のため「片側」の車線だけで、クルマを「通行」させることなんだけど、これが案外むずかしい。
まず、道の片側しか使えないから、当然別の片側を完全にストップさせなきゃならんのだ。
クルマを数十メートル手前で、赤い「誘導棒」で止める。まず、このタイミングがむずかしい。
そして、止めている間に「片側」から何台かクルマを通す。相棒のガードマンが、ある程度クルマを通したところで、無線で合図するんだ。
「ラスト。末番25、白のセダン。どうぞー!」そしたら、次はお前の止めているクルマを通せってこと。
末番とは、例えばナンバーが「57-25」だったら、「25」のことを言うのね。
これを工事が終了するまで繰り返す。クルマを止めるのだから、急いでいるドライバーなんかは、まあイライラしてガードマンに当たり散らす。
「早くすれよジジイ。急いでるんだよ」
また、クルマを止めきれなくて、あやうく正面衝突なんてこともありうる。
それで、現場監督から帰らされたガードマンを何人も見てきた。
そして、一番きついのが、無線でのやりとりだ。
老人アルバイターは耳が遠いヤツが多い。
無線だと、相棒が何を言っているかわからないことが多い。それが先輩だったらさらにタチが悪い。
「すいません。聞き取れないです。もう一度、お願いします。どうぞ。」
『何回言わせるんだよ。ハー・・・。一人でやるからお前帰っていいよ。』
なんてことが多々あるのだ。
警備員は、つらいんだよ。
みんな道路で見かけたら、缶コーヒーでも差し入れしてやってくれ!
それが、うれしいもんなんだよ。
※当サイトはある人物の依頼により立ち上げました。当サイトに登場する人物や職場などはすべて架空のものですが、実在する人物に取材をし、その方の話をモデルにし、本人と特定できないように大幅に修正しております。
コメント