シニア世代懲役列伝。恐るべし経歴を持つ老人アルバイター

老人アルバイター「おそるべし経歴の持ち主」
吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人アルバイターの特徴を分析。老人の「アルバイト列伝」を日々発信。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。「老害」とは言わせんぜ!

 

老人アルバイターには、壮絶な過去をお持ちの方が多い。

勤務シフトを注意して見ていく事も必要だ。

弁当工場の老人アルバイター仲間の仲尾栄一(68)は、かれこれ5年くらいいっしょの班で働いている。

仲尾は、なぜか毎月2日は必ず休みを入れている。お正月も、繁忙期も、それだけは譲らなかった。

5年間、2日はぜったいに休みの希望を入れ続けている。

何故か?

いつか、飲み会の時に聞いてみた。

「何故、お前は毎月2日に休む?」

最初、あまり語りたがらなかったが、しつこく聞いたので、いやいやながら語りだした。

結論からいえば、仲尾は元殺人犯だった。

仲尾は27年前、実懇のスナックのママ(当時43歳)をめぐって、他の客とトラブル。酔いにまかせて椅子で殴打したところ、打ちどころが悪く死なせてしまったということだ。

『最初怖くて、逃げまわっていたんです。一週間くらいたって、お金が底をつき、警察に自首しました。実は全国指名手配犯だったんです』

実刑5年。その後、他県の建設現場で働いていたが、5年前、地元に帰ってきて、俺のバイト先の弁当工場に働きにきたという。会社も事件のことを知らないのか、何も調べていないのか、即採用になった。

『毎月2日は、殺めてしまった方の月命日なんです。遺族の方にお許しいただき、墓参りさせていただいております。毎月少額ですが、仕送りもさせていただいております。私より3つ若い方でした。本当にバカでした。反省しています』

仲尾は泣いていた。

ごめん、変なこと聞いちゃった・・。

仲尾はまじめな男で、仕事ができるヤツだ。社員からの信望も厚い。

事件以来、ずっと酒も断っているらしい。

被害者の方には申し訳ないが、27年間大変だったろうな。

仲尾。残りの人生、いっしょに頑張っていこうぜ!

俺も頑張るからお前もガンバレヨ。

 

※当サイトはある人物の依頼により立ち上げました。当サイトに登場する人物や職場などはすべて架空のものですが、実在する人物に取材をし、その方の話をモデルにし、本人と特定できないように大幅に修正しております。

 

 

 

吉田ゴンザブローについて
老人アルバイター

昭和24年生まれ・団塊の世代、吉田ゴンザブローは今日も生きる、生き続ける。「老害」「死んでほしい」と言われようが絶対に引くことはない。『老人アルバイターは、夢はないが、ささやかな幸せがある!』この言葉を信じて、2つのアルバイトを掛けもちする。スーパー老人アルバイター(評論家)・吉田ゴンザブローはブログで生き様を発信し続けます!

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