吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人の「アルバイト列伝」を日々発信。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。今日のテーマは「恋人はラブドール ダッチワイフを愛用する老人アルバイター」です。定年後・老後の人生こそ、試されています。
高級ダッチワイフが開発された理由とは?
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
男性が喜びそうな週刊誌の広告には、必ずダッチワイフの広告が載っているが、その値段がハンパなかったりする。一体600,000円くらいするものもあるから驚きだ。
ダッチワイフ製造会社・オリエント工業の製品も高価なものが多いが、その社長の起業秘話を聞いて涙したことがある。
オリエント工業の社長の知り合いで、成人男性で知的障害のお子さんを持つ母親がいた。
成人ともなれば、もちろん性欲がある。しかし、知的に障害があり、恋人をみつけることもままならないだろう。そして、その欲望は、ついに母親に向けられた。もちろん母親は激しく拒んだが、あまりにも可哀そうだったので一度だけ息子の性行為の相手をしてしまう。
しかし、自責の念にかられた母親は自殺してしまったというのだ。
その話を聞いて、「優れたダッチワイフの必要性」を切に思い、精巧なダッチワイフを製造する会社を設立したとのことである。
何かと笑い話や単なるバカ話として片付けがちな「性」の問題だが、人間が生きていく上で、非常に重要かつ重たい問題でもある。
ダッチワイフで性欲を充たす老人アルバイターは多い
老人アルバイター仲間でも、ダッチワイフ愛用者は多い。
多いといっても、全て見たわけではないが、俺の知る限り、過去12年で3人いた。
けっして少なくない数の老人アルバイターが、ダッチワイフを愛好しているのだ。
あれは10年以上前の話。俺はその頃警備員をやっていて、行き帰りの送迎もやっていた。
俺の家の近くに、菊池善吉(当時62歳)という男がいた。
「いつも送り迎えありがとう。お茶でも飲んでかないかい。ちらかってるけど」
ということで、菊池の家に上がらせてもらった。
家に入ると仰天。なんとソファに高価そうなダッチワイフが3体もあったのだ。
「俺は10年前に、嫁の浮気で離婚した。それで女性不信になっちまった。人形は裏切らない。女はもう懲り懲りだよ」
涙ながらに語る菊池。
それにしても、あの時見た高級そうなダッチワイフの可愛さったらすごかった。へたな女より可愛いんだよ。色気むんむんだよ。
服は着せていたが、あまりにもリアルな色気のドール達に欲望を抑えきれなくなった俺は、ついつい胸を揉もうとしてしまった・・・。
その時事件は起こる。
菊池は烈火のごとく怒り、胸ぐらをつかんで、怒鳴り散らしてきたのだ。
「触んじゃねー、ボケッ!!!」
『ごめんごめん、冗談だよ』とその場をしのいだが、あの時は殴られるかと思ったぜ。
菊池は、その後腎不全になり、人工透析を開始。2級の障害年金を受給するといって警備員をやめてしまった。
俺も一度、高価なラブドールの購入を真剣に検討したことがある。しかし、あきらめた。
2世帯住宅に住む俺は、置き場所がなかったからである。
その前に金もないんだが・・・
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