吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年生まれの団塊の世代。シニア世代を代表し、老人の「アルバイト列伝」を日々発信。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。今日のテーマは「老人アルバイターも他人事じゃない コロナ禍のDV増加傾向」です。シニアの活力、今こそ見せるぜ!
コロナ禍で増えるDV被害 老人アルバイターに与える影響は・・・
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
コロナ禍で日常生活に与える影響は大きいが、DV被害の相談が増加傾向なんだってね。
外出の自粛要請、リモートワークの増加に伴い、家族がいっしょにいる時間が増え、経済的・精神的に追い詰められたお父さんが、弱い立場のお母さんや子供に当たり散らすといった構図なんだろうけど、他人事じゃないね。
世間の認識としては、男女格差がかなりの原因として挙げられているようだけれど、我々老人もDV被害の対象にじゅうぶんなり得ると危惧している。
老人アルバイターも、コロナ禍不況でかなりの人数がアルバイトを切られていて、息子夫婦と同居していて、「穀潰し」なんて言われいじめられかねない。
なんせ、老人の弱さはこの上ないからね。
リストラの対象になる老人アルバイター
実は、俺のバイト先である、スポーツクラブの会員専用駐車場でもリストラが敢行されている。
コロナが始まった昨年、かなり早い段階でスポーツクラブがやり玉にあげられた。そのせいか、うちのクラブでも、会員の6割が退会し、会社の存続じたい脅かされている。
それに伴い、まずは、アルバイトがこぞって切られたということだ。これは後方のスタッフにおいても同様である。
俺は、一応バイトリーダーということで、何とかクビがつながったが、仲間の一人、本井邦彦(69歳)がよくわからない理由で解雇される。今年3月のことだ。
本井は会社員の経験がなく、自営業だったので、年金額が約780,000円程度しかなく、バイト代がなければ生活がかなり厳しい。しゃれにならない状況なのである。
昨日、本井から電話がきたが、「バイトを辞めて家にいることが多くなったが、同居している息子夫婦がとても冷たい」と涙ながらに語っていた。
本井の息子は中堅どころのサラリーマン。奥さんもコロナが原因でパートをクビになり、経済的にも精神的にも追い詰められているのだそうだ。
「息子は本来おとなしい子だったんだが、最近会社の業績が悪く、イライラしていて、奥さんに当たり散らしている。俺に対しても『オヤジ、じゃまなんだよ』とか暴言を吐くようになってきたんだよ・・・」と言っていた。
本井は3年前に奥さんを病気で失い、息子夫婦に頼る部分は大きい。一人ぐらしも考えたが、金銭的な余裕もなく、我慢して居座るしかないのだという。
まだ、暴力まではふられていないようだが、居場所がなくとても辛いとのこと。
マスコミではあまり報道されないが、コロナ禍におけるDVの被害は、妻や子供に加え、同居する老人にも及んでいるのは容易に想像がつく。
コロナ不況で、バイト先を失うということは、何も金銭的な問題だけではなく、居場所の問題でもあるだろう。
俺も他人事じゃない。
老人アルバイターの皆さん。みんなで手を合わせて、この危機を乗り切ろうじゃありませんか!
無事を祈ります。
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