吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト伝説」を毎日発信している。サラリーマン時代はは経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは「マンション管理組合の理事長をひきうけた老人アルバイター」です。秋ですねー。
マンションの管理組合は老害の塊
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
週1老ター(週に1回、ひまつぶしにアルバイトをする老人アルバイター)の牧野善吉(70)の元気がない。
「マキさん、どうした。最近元気ないぞ。体調わるいのか?」
そう声をかけたのだが、どうも牧野は、今年の4月から長年住むマンションの管理組合の理事長になってしまい、たいした苦労をしているらしい。
マンションの管理組合といわれても、持ち家に住んでいる俺には何のことだかわからない。
『すべてのマンションがそうかわからないですけど、マンションを買ったら、「管理組合」というものに入会しなくてはならないんです。管理組合には、理事会ってものがあって、住民を代表してマンションの管理を進めていくんですが、その理事長に選ばれちゃって・・・』
管理組合の理事会は定期的に会合があって、共用部の清掃・設備の点検、施設の修繕の計画など、多岐にわたる項目を話し合いで決めていかなければならない。
これを民主的にきめていくのだから、対立したり、ケンカになったり、ストレスフルったらありゃしない。
『もう、やってられませんよ。うちのマンションって築30年の物件なんで、ぼくみたいな定年退職した年寄りが多いんです。みんな理事会には参加したがるんですけど、理事長など上には立ちたくない。口ははさむけど、何にもしないというジジイばかりで、疲れてきます』
なるほど。聞いてるだけで嫌になるよ。
『みんな、会社員で管理職やら役員などをやっていたヤツらばかりでしょう。うちの業界ではこう進めていたとか、俺ならそんな解決の仕方はしないとか、まー、エラソー。じゃ、あなたやってくださいよって言えば、俺は理事長でないから、あんたがやれよとなるんです』
牧野はストレスで、3ヵ月で10キロほど痩せてしまった。とても心配である。
任期は2年ということなので、あと1年半ほどはつとめなくてはならないという。
マンションの管理組合。まさに老害の塊である。
いやー、マンションなんか住むもんじゃないね。
持ち家でよかったと胸をなでおろしているよ。
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