女版・老人アルバイターの恐怖

女版・老人アルバイター

吉田ゴンザブロー

老人アルバイター評論家。昭和24年生まれ。老人アルバイターの生態を解析し、世の中をぶった斬っている。某私立大学経済学部卒。中小食品メーカーに入社。部長職に上り詰めたが、定年退職手前で会社が事実上倒産。現在はとある事情から、スポーツクラブの会員専用駐車場と大手コンビニ弁当工場のダブルワーカー。彼こそが、真の老人アルバイターであり、自他ともに認める人格者でもある。(写真はイメージ)

 

老人アルバイター評論家の吉田ゴンザブローです。

ライフワークとして老人アルバイターの生態を分析している、しがない老人だ。

 

今日は、女版・老人アルバイターの現場について語りたい。

女版もけっこうクセが強いぞ。

10年くらい前、大手運送会社で、お歳暮の仕分けのアルバイトをしていた。ハケンアルバイトだった。男子8人、女子6人。

6人の女の中に凄いヤツがいた。

その名はウチダテ・マキエ(当時52歳)。

眼光鋭く、小太りの体。ヘビメタのバンドマンのような髪型。顔にはニキビの後。紺色のTシャツの左胸には「EXCITE」のロゴがプリントされていた。

結論から言えば、相当クセの強い女だった。

ハケンの現場、とくに短期的なアルバイトあるあるなのだが、経験者がリピーターとしてくる場合が多く、その者が、ハケンの現場を仕切りたがる傾向にある。

ウチダテは、まさにそのリピーターであった。ハケン先の社員とも軽口を聞いたりして、親密さをアピールしている。

本人曰く、ウチダテは元暴走族(レディ―ス)の連絡隊長とのこと。連絡隊長とはどの程度のポストかは知る由もないが、そうとう危険なオーラを醸し出していた。

幸い、俺たち男どもには絡んでこなかったが、他の5人の女ハケンバイト達をしめまくっていた。

「若い男の子とは口を聞くな。若い男としゃべっていいのは私だけだ」

「私に何か言われたら、大きな声で返事をすること」

「休憩時間は、女だけで同じ場所で休憩すること」

「待機中は、緊急ミーティングをすることもあるので、気を抜くな」

誰に指示をされたわけでもないのに、女のハケンアルバイトを仕切りまくっている。その態度は、目に余るものがあったが、ハケン先の正社員はハケン同士での人間関係には感知しないというのが、まさにハケンあるあるなのだ。

ウチダテは約1ヵ月のアルバイト期間、ハケンの女部隊を完全制覇した。

正直、俺もいじめられやしないかヒヤヒヤしていたが、こちらに被害が及ばずヤレヤレであった。

このように、単純作業のアルバイトの現場では、危険なヤツがいることを肝に銘じてほしい。あなたもいじめを受ける可能性はじゅうぶんあるのだから。

PS その後のウチダテの話。気をよくして翌年のお歳暮の仕分けのハケンアルバイトに、またぞろリピーターとして参加していた。しかし調子に乗りすぎて若い女のハケンアルバイトに蹴りをいれて、クビを切られた。その後の消息は不明。

 

※当サイトはある人物の依頼により立ち上げました。当サイトに登場する人物や職場などはすべて架空のものですが、実在する人物に取材をし、その方の話をモデルにし、本人と特定できないように大幅に修正しております。

 

 

 

吉田ゴンザブローについて
老人アルバイター

昭和24年生まれ・団塊の世代、吉田ゴンザブローは今日も生きる、生き続ける。「老害」「死んでほしい」と言われようが絶対に引くことはない。『老人アルバイターは、夢はないが、ささやかな幸せがある!』この言葉を信じて、2つのアルバイトを掛けもちする。スーパー老人アルバイター(評論家)・吉田ゴンザブローはブログで生き様を発信し続けます!

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