吉田ゴンザブロー(老人アルバイター評論家)
昭和24年1月2日生まれ。73歳老人。シニア・団塊の世代を代表し「老人アルバイト列伝」を毎日発信している。サラリーマン時代は経理部長を務めていたが、現在はアルバイトを2つかけもつ下流老人。今日のテーマは、「スポーツクラブ列伝 17時半の男」です。
終業後、17時半にはスポーツクラブに到着しているサラリーマンの話
老人アルバイター評論家・吉田ゴンザブローです。
俺のバイト先のひとつ、スポーツクラブのお客様専用駐車場には、様々な人間が行き来をする。
そう、そこはリアル人生交差点。
今日は、「17時半の男」と呼ばれている男の話をしたい。
うちのスポーツクラブの会員で児島(仮名)という30歳のさえない男がいる。
こいつは、「17時半の男」と言われている。
毎日、平日は17時30分には、うちのスポーツクラブに着いているからだ。
巨人の宮田征典投手の「8時半の男」からとってこのあだ名がつけられた。
児島は、市内でサラリーマンをしている。
平日は、仕事が17時に終了するらしいのだが、17時半にスポーツクラブに来ていることを考えると、17時ジャストにクルマに乗車していなければならない。
俺も経験があるからわかるけど、サラリーマンってそんな暇じゃないと思うのだが、これがルーティンワークになっている。
しかも、3時間半びっしりスポーツクラブに滞在している。
17時半から3時間半びっしり!
つまり、仕事が終わってから21時までスポーツクラブで時間をつぶしているんだ。
おかしくない児島?
こいつ30歳だよ。窓際の人間じゃないよ。
なぜ毎日、終業と同時に帰れる?
ていうか、他にやることないのか?
デートとか風俗とか。
飲みに行くとか。
家帰って本読むとか。
大きなお世話だが、俺は一度児島にそのあたり聞いてみた。
「あんた、他に楽しみないのかい?」
児島はとくに表情を変えず、『はい』と言って帰っていった。
面白くない男だ。
俺は児島が大嫌いだ。
客だが・・・。
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